腐川軟禁-待降節を過ごす密やかな25の話-
クリスマスまでの毎日を少し退廃的に過ごす十神と腐川の二十五日間。 ショートストーリーを一日一本公開予定です。
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- 2011.12.30 おしまいに
- 2011.12.25 聖夜
- 2011.12.24 学級会その4 謎解明
- 2011.12.23 学級会その3 またの名を学級裁判
- 2011.12.22 腐川捜索
- 2011.12.21 タンの味
- 2011.12.20 腐川消失
- 2011.12.19 学級会 その2
- 2011.12.18 娯楽室で
- 2011.12.17 初恋
- 2011.12.16 続・花見に
- 2011.12.15 ジェノサイダー再び
- 2011.12.14 花見に
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学級会その4 謎解明
霧切響子に促され、腐川冬子が食堂に入ってきた。
「びゃ、びゃ、白夜様……」
いつもの口調で十神に恐る恐る話しかける。多少疲労の色は出ていたが、体に異常はないのを見て取り十神は内心安堵した。
しかし、腐川が歩み寄ろうとすると十神は不快感を露わにした。十神は眉間に皺を寄せながら厳しく言い放った。
「びゃ、びゃ、白夜様……」
いつもの口調で十神に恐る恐る話しかける。多少疲労の色は出ていたが、体に異常はないのを見て取り十神は内心安堵した。
しかし、腐川が歩み寄ろうとすると十神は不快感を露わにした。十神は眉間に皺を寄せながら厳しく言い放った。
腐川捜索
「頼む、腐川を捜してくれ……!」
十神が意地もプライドもかなぐり捨てた顔で、クラスメートの皆に頼み事をする。それは異常事態だった。
クラスの中でもお気楽な人種である桑田や葉隠すら、事の重大さを察して黙り込む。
腐川消失
学級会から帰ってきてからというもの腐川の様子がおかしい。妙に落ち着かず、食事の時も十神と目を合わさない。それなのに、書斎に籠もると今までの倍以上の集中力で執筆をしている。まるで何かに追われているかのように。
学級会 その2
その日、腐川は二時間の外出許可を求めた。
腐川は十神の監視の目から外れる時は、自己申告をしていた。大抵は、洗濯だの入浴だの身の回りの当たり前の営みを申し出て、三十分程度で足早に戻ってきていた。十神に烏の行水だなとからかわれたこともある程に。
初恋
図書室の閲覧席で腐川が小説の束を十神に手渡すと、十神は神妙な顔で黙々と読み進める。与える者と与えられる者。支配する者とされる者の立場がこの瞬間裏返る。
腐川は読む十神の傍に立ち、表情を眺めているだけで満たされる。あまり感情を表に出さない十神の、微かな表情の振れ幅に自分の与えたものが作用している。その歓びを噛みしめる。
腐川は読む十神の傍に立ち、表情を眺めているだけで満たされる。あまり感情を表に出さない十神の、微かな表情の振れ幅に自分の与えたものが作用している。その歓びを噛みしめる。
続・花見に
「また、ア、アイツが出て来たら……あたし……」
「昨日は何もしていないと言っただろう。」
腐川冬子は、まだ第二の人格の出現に怯えている。あれからもう一日経とうというのに、思い返しては執筆の手が止まる。
ジェノサイダー再び
「呼ばれて飛び出てぇー!」
「呼んでいない。勘違いするな。」
いつもの書庫はいつもと違う雰囲気だった。
図書室の閲覧席でくつろいでいた十神は、書庫で大きなー人が倒れたようなー物音がしたので扉を開けてみた。そこに腐川ではなく、腐川の姿をしたもう一人の女が立っていた。
「呼んでいない。勘違いするな。」
いつもの書庫はいつもと違う雰囲気だった。
図書室の閲覧席でくつろいでいた十神は、書庫で大きなー人が倒れたようなー物音がしたので扉を開けてみた。そこに腐川ではなく、腐川の姿をしたもう一人の女が立っていた。
花見に
十神と腐川は日に一度、散歩に出るようにどこかへ出かける。それ以外の時間は図書室に籠っている。数日続けば嫌でも他の者の目につく。監禁生活前は、腐川も自由に寝起きして執筆の合間に好きなことをしていた。ある時を境に十神と腐川は完全に行動を共にしている。二人の不自然な行動は寄宿舎内では奇異に映る。
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